オートバイ原体験(その壱)
皆さん、最初に乗られたオートバイって、何だったんでしょう?
私はKAWASAKIの650cc、ツインのエンジンを積んだ
オートバイでした(今となってはもう正確な車種はわかりません。
ただ、小学生だった私には、
大きな音を出す大きなオートバイ
という記憶しかないのです。それがKAWASAKIのWだったとわかるのは、
そのあと数十年の時間が補正した記憶かもしれません)。
いずれにしろ、その大きなオートバイに乗る隣のおじさんは、
小学校四年生の時、私が初めて買ってもらった24インチの自転車を、
リアシートに括り付けて運んでくれたのです。
そんなに大きなシートだったんだなあ、と今は思います。
さて、「隣のおじさん」と言いました。
確かに間に住宅がない、という意味では隣です。
でも、そのおじさんの家と私の家との間には100坪になろうかという
空き地があったのです。
小学生だった私は、一度だけその大きなオートバイに乗せてもらった事があります。
おじさんの前、タンクとシートのはざまににまたがって、件の空き地を
一周したのです。
感触も何も覚えておりません。
ただ、自分の足で漕がずに進み、自分の足で漕ぐより数十倍も速いこの乗り物に
漠然とした憧れを抱いたことは覚えています。
そのおじさんが他界されて30年以上たった今、こんなことをふと思い出すのです。
そういえば、そのころ(30数年前)すでにレアになっていたWを、
おじさんのお通夜で千葉から横浜に向かう途中、野毛の坂道で見かけたのです。
あれは、おじさんがWに姿を変えて会いに来てくれたのかもしれない…などと
ありえないことを考えるなんて、阿呆ですね。
ところで、初めて自分で操縦したオートバイは…