スローなブギにしてくれ
ご存じの通り、南圭孝さんのヒットソングであり、
一連の角川オートバイ映画の一作でもあり、
もとをただせば片岡義男の短編小説であります。
この記事を書くに当たって、ネットで調べたら、
動画もあるし、南さんのMVもあるし、百花繚乱です。
が、私は、ネットの情報ではなく、自分の記憶をもとにした記事を書きたい。
で、以下三十数年前に観た「スローなブギにしてくれ」(@角川映画)の記憶を
もとに、記すことをご了承ください。
角川映画「スローなブギにしてくれ」が上映されたのは昭和も終わりに近づいたころ。
当時働いていたジーパン屋のアルバイトの女子高生(確か「みすず」という名)が映画を観に行き、その翌日店内で大騒ぎをしていたのを覚えています。
「『スローなブギにしてくれ』に、佐藤さんの家が映ってた!」
佐藤さんというのは、同じアルバイトの少年(GTサンパチ乗り)で、
お店を川一つこえた「大和」という町に住んでいたのです。
この映画、予告編がよくTVで放映されていたんですが、
その画像からこの近辺(神奈川県横浜市西部及び大和市東部)でロケしてたな、
というのはうすうす想像がついていました。
根拠その1、予告編で主人公と浅野温子が二人乗りをして走っている線路は、
ところにあった、県道厚木街道から見えた謎の引き込み線
(今は撤去されたようです)である
(この謎の引き込み線についてはもう、調べようがないのかも)。
根拠その2、浅野温子が乗っている電車(本当は気動車)車両は、当時相模線
(相模鉄道と違ってこちらは国鉄路線)を走っていたキハだと思われる。
その二つが根拠だったのですが、この映画に興味がなかった自分にはどうでもよい事でした。
ところが、地上波で放映された作品を見てびっくり!
主人公(故古尾谷雅人さん)が、謎のハーレー乗りの女にナンパされたのは、
海軍道路(私の出身中学校のあたりが起点。そのうち記事にします)。
主人公がバイク(多分ホンダのホークⅡ)でうろちょろしていたシーンのひとつが、
自分がよく走った、その当時(四十年以上昔)できたばかりの道。
隣町である「大和」の風景も所々に出ています。
アルバイトの女子高校生が、大和に住んでいたアルバイト少年の
「佐藤さんの家が映っていた」と叫んだのもむべなるかな、です
(「佐藤さんの家」は、結局映っていなかったのですが、
大和の街が映っている、と彼女は言いたかったのでしょう)。
映画自体は、片岡義男さんのいろんな作品をつまみ食いして、
無理やり一作品にした、という感じが否めません。
まあ、若かりし頃の浅野温子さんのムフフを見たい方には
お勧めかもしれませんが。
映画自体は面白くも何ともなかったぞ、
とまとめておきましょう(ごめんなさい、藤田さん)。