還暦過ぎの750乗りだった年寄りの日記。

平成のおわりと、ほぼ時を同じくして定年を迎えました。愛機Z750Fourのこと、趣味のこと、日々の出来事や思い出話を徒然なるままに記していきます。

一つの時代が終わりました最終回

さて、すったもんだ(全然すっても揉んでもおりません。すみませんでした)

の挙句手に入れたBMW320Iスポーツバージョンですが、それはそれは素晴らしい

車でした。

 

あ、そうそう。最初はダイヤモンドブラックを注文しようと思っていたのですが、

ディーラーの地下車庫にあったドルフィンメタリックを一目見て急遽予定変更。

ドルフィンメタリックを注文しました。それはそれでまた後に続くのですが。

 

さて、色の話しはさておきBMWの六気筒をシルキーシックスと称することがありますが、私の実感ではそんな感じはしませんでした。

たしかに気持ちよく回る六気筒であることに間違いはありません。

ですが上に行くとやはり苦しそうです(徳大寺御大によればキャタライザのせいらしいです)。おまけに、レブカウンター(タコメータ)がレッドゾーンを越えると

リミッターがかかり、エンジンがストールしたように息をつくのです。

エンジンは、さほどではないなと思いつつも、気持よく切れるステアリングと

コーナーで粘る腰の強さ、ロールの少なさ、ブレーキの強靭さ、つまり

トータルバランスの良さは本当に特筆ものでした。

 

そして高速道で140キロくらいで(おい!速度違反!)流すときの心地よさは

言葉にできないものがありました。

 

とある夜中、第三京浜下りを走っていたのですが、

前を走るFC(グーグル先生、お願いします)の後に追随して150キロくらいで

走っていたら、FCは数分しないうちに走行車線速度に戻りました。

緊張感に耐え切れなかったのでは、と今は思います。

私の320は何事もなかったかのように、そして

私自身も本当にリラックスしてその速度で追い越し車線を走り続けたのでした

(速度違反+走行区分違反ですよね。お巡りさん、ごめんなさい)。

ただのSOHC6気筒の車でロータリーエンジン搭載のマツダ渾身作のスポーティーカーに

ついて行ける。

 

徳大寺御大がよく仰っていらっしゃいました。

アウトバーンを走る車と日本車では設計思想が根本から違うのだ」と。本当ですね。

短時間で力を出し切るか、そこそこの力で長時間走るか、という違いなのでしょうか。

私の弟など、320のエンジンを見てびっくりしておりました。

曰く「BMWってただのSOHCなの!?」と。

何の変哲もない直列六気筒SOHCエンジン搭載車ではありますが、大したクルマ

だったのだなあ、と今は思います。

 

また、この6気筒エンジンがアイドリングで発する身震い(というか振動)の

心地よかったこと。

 

ちなみに件のセールス氏が

「100キロを超えるとBMWの静けさがわかりますよ」と言っていたのは

きっと例のキンコンがならないという事なのでしょう(知らない人は100㌔キンコンで

グーグル先生に聞いてください)。

 

 

...…

あまり詳しく書いていると、キリがありません。

BMWの話はもう少し自分の気持ちが落ち着いたらボチボチ書いていくことに

しましょう。

 

結論として。

私は先日多分最後の愛車となるであろうBMWE36M3Cクーペを手放しました。

1988年製、エストリルブルーの車でした。

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サヨナラ

 

...…

私にとっては3台目のBMWでした。

 

この車、平成30年の終わり頃にABSの故障で警告灯が点灯。

 

修理して車検を通すのに必要なパーツを揃えられず検切れのまま駐車場で

冬眠したまま、今年、令和3年の5月に売られていきました。

 

私はもう二度と四輪車を買うことはないでしょう。

まして現在の訳の分からない(ポリシーも何もない)BMWに乗ることは

決してないでしょう。

フライバイワイヤ(やディーゼルのまどろっこしい)の、ただの記号に堕してしまったBMW車なんぞ、くれると言われても貰いません

(誰もあげるなんて言わないから安心しな)。

 

思えば最初のBMW320を手にいれた9か月後に平成が始まり

平成の終わりに車検が切れたこのM3Cまで、私の自動車遍歴は平成の30年間を

BMWと駆け抜けたことになります。

 

本当に素晴らしいクルマでした。

記号論でいうのではなく、実際運転して30万キロ以上をともにしてきた私が

心の底から思います。

 

車検制度の無い国に輸出されるそうですが、

まだまだ走れるはずです。

その国で誰かがS50B32エンジンをぶん回してくれればいいなあと思います。

 

またそのうち、気持が落ち着いたら

BMWの昔話をしたいと思います。